自作短編小説 モンスターハンターver パートⅡ

青白く輝いた炎は、僕らを魅了した。
周りにいた街の人々も集まってきた。
不思議なことに全然熱くない。
ただ、青白い炎が不気味なほどに輝いているだけだった。


しばらくみていると、青白い炎は消えた。
どうやらマッチの火薬が尽きたようだ。
彼は言った。
「これをメランジェといわずなんという?」
僕は参ったとばかりに、「メランジェ・・・・だ。」とつぶやいた。
しかし何故青白い炎がでたんだろうか・・・。
たしかに水晶は燃えていない。
だが青白い炎が出るとは聞いていなかった。
ほんとうにメランジェなのだろうか・・・
僕はなんだか不安だった。
結局正体不明の水晶をバッグにいれとくなんて・・・・。


僕は今日の商売が終わったら、街の鑑定屋に水晶を持っていこうと思った。
それまでに何も起こらなければいいんだが・・・。
そんなことを思いながら、彼にお礼を言った。
「あなたがどんなハンターかは知りませんが・・・これはものすごいものです・・・。ゴールドイクリプスじゃものたりない、これも差し上げましょう。」
そういって僕はバッグから藍色をしたピアスを取り出した。
「これは売り物じゃありません。だがあなたは持っておくといい。このピアスはあるハンターがかつて身につけていたものでね・・・・。」
彼はピアスを受け取るとしみじみと眺めた。
そして僕にこう言った。
「こいつはありがたい!つけておくよ・・・。じゃあ、私からもこれをあげようじゃないか。」
そういって彼はまた懐から何か取り出した。
それは機械だった。
僕は彼に尋ねた。
「それは・・・・携帯電話に見えるが・・・??」
彼はうなずいた。
「そう、これは携帯だ。私は幾度となく武器商人を相手にやり取りをしてきたが・・・君は格別だね。どうだ??私に協力する気はないか??」
彼の目つきが変わっている。
僕は顔をしかめてこう言った。
「僕は武器商人です・・・。あなたのようなハンターはもっといい武器商人を見つけるべきですね・・・。」
正直僕は驚いていた。
最近ハンターが武器商人を仲間にし、武器の収入源を固定しているといううわさはあったが、それがまさか僕にくるとは・・・。


つまり彼は僕を自分のスポンサーにしようというのだ。
僕は考えた。
すると彼が言った。
「武器商人の根源もそこにあると思うんだけどねぇ。」


僕は立ち上がった。
そして彼の手をとっていった。
「いいでしょう。あなたがいいハンターであることを信じています。」




今思えば、僕の人生がこうなったのもこの出来事からだった。